【台湾LGBTプライド2020/臺灣同志遊行】 台北市で開催

 台湾LGBTプライド2020 

2020.10.31.



2020年10月31日、台湾・台北で開催された
台湾LGBTプライド。
わたしは去年より参加することを楽しみにしていたのですが、コロナの影響によって日本から渡航することができず、残念ながら参加は叶いませんでした。

インターネットで集めた情報や中継の配信の様子をお伝えしたいと思います。


 臺灣同志遊行
(台湾LGBTプライド)の歴史

台湾プライドパレードは今年で18歳

 今年2020年、台湾LGBTパレードは18年目を迎えました。

 2003年、「台北同玩節」という中華圏初のLGBTのイベントが台北市で行われたことがこのイベントの始まりです。

 翌年の2004年には「台湾同志遊行聯盟」というNGO団体によってイベントが継続して行われました。

 その後、現在に至るまで毎年イベントを開催し、参加者数は毎年増加。アジアで最大の規模を誇るプライドパレードに成長しました。


2019年5月、アジア初の同性婚合法化。
市民の運動が実を結んだ瞬間

アジアで初めて同性婚合法化を実現させた台湾。
(台湾の同性婚合法化については過去の記事
詳しく取り上げています)

以前から長く議論されていた問題でしたが、ついに2019年5月17日に合法化されたのです。

長く地道な努力の元、「市民の声は届く」という希望を現実のものにした台湾の方々。
ジェンダー多様性についてほかの地域から遅れをとっているアジアでのこのビッグニュースは、同じアジアに住む人間として光を感じた瞬間でした。



イベント当日の様子


2020年のテーマは
「成人之美」。


今年のイベントのテーマは「成人之美」。 直訳すると「成人の美しさ」。
台湾では18歳が成人年齢とされており、 18年目であるこのイベントを重ね合わせられています。


公式ホームページで、テーマの「成人之美」に
ついて述べられたページがあります。

「理解並尊重他人的認同」
=「ほかの人の承認を理解し、尊重する」


テーマについて解説された文章の一部を訳すと
以下のようになります。
(拙い翻訳ですが・・・意味が違っていたら
ぜひ教えてください)


「他の人があなたを尊重していると感じること。 同じように、そのような承認によって、あなたも
あなた自身が自由でいられると感じられること」 

「承認」は主観的なものですから、他者から見て自分が受け止められているかどうかを決めるのはいつも自分の心であること。 他者の承認を信じ、疑わずまっすぐ受け取ることによって 自由を感じることの大切さが込められたテーマです。



さすがは台湾!感染防止のための念入りな対策


新型コロナウイルスの封じ込めに成功したといわれている台湾。
感染拡大を早期に食い止め、現在ではほかの多くの国に比べて日常に近い生活を送ることができています。
そのような状況だからこそ今年もこのイベントを開催できました。

イベント開催時、台湾国内に感染者は出ていませんが、念入りな予防策が講じられました。

まずは自主的な検温、こまめな手洗い、ソーシャルディスタンスを保ちながら、マスクを着用すること。

参加申し込みをした人は、パレード当日に会場で
限定版のレインボーマスク、レインボーフラッグ ステッカーをゲットできます。






それに加え、万が一感染者が発生した場合に備え
参加者には實聯制(実名で無くても可。イベントに出入りしていた人の連絡先を押さえておくことで感染者や感染が疑われる人と連絡を取れる状態にしておくことが目的。)での登録が必要とされました。

このようにgoogle formで記入できます。


内容は以下のとおり。

  • 名前(実名orニックネーム)

  • 連絡のつく電話番号

  • 14日以内に国外への渡航経験の有無/咳や味覚異常などがみられていないか

  • イベント内での担当(ボランティア/パフォーマー/スポンサー/メディア関係者/政府のスタッフなどいずれかを選択)

参加者は約13万人!


イベントの参加者は約13万人。これは台湾の人口約2,300万人(台北市に至っては約260万人)からするとかなりの割合です。多くの人がこのイベントに関心をもっていることが伺えます。


当日の盛り上がりはまさにお祭り!


当日の様子です



パレードは台北市政府を起点・終点とし、北路・南路の二手にわかれて行進します。
さまざまなスポンサーや団体がリレー形式でつないでいく方式です。




また、メイン会場である台北市政府の周辺ではイベントステージやイベントブースが設置されています。レインボーに彩られた会場の中は多くの参加者の方々であふれかえっていました。


会場ではさまざまなレインボーグッズが並べられていました。
(靴下、タオル、Tシャツなどのグッズがたくさん!)







イベントステージの様子。
登壇者がそれぞれの想いを語ります。






多様性に溢れた世界へ


だれも取りこぼさない。
「沒有人士局外的人」。


当日はyoutubeの中継に張り付いていましたが、
参加者の方々の言葉で最も刺さったのが
「沒有人士局外的人」という言葉。 日本語で「だれも部外者ではない」という意味です。 この「だれも取りこぼさない」という姿勢は、 これからわたしたちが進むべき多様性に溢れた世界におけるキーワードであると感じています。


わたしたちは、見た目、性別、年齢など、 人間を区切る無意識の枠に囚われて生きています。
もっとシンプルに、もっと自由に。 自分自身はそのままで美しいこと、愛されていること。 まず自分の幸せを大切にすること。 そして愛する人と愛し、共に生きること。 コロナによって世界が断絶された困難な状況の中でのイベント開催はきっと簡単ではなかったはずだからこそ、今回のイベントには特別な意味が感じられます。
世界が温かな愛に包まれていることを願って。


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